病院へ

「けん」です。

夜、病院へ。
「けん」も、それほどひどくはないけど、たまにくしゃみをするので、けん・こうセットで連れて行く。

今日も女先生による診察。まず、元気そうな「けん」から。キャリーバッグから出して診察台の上に乗せると、いきなりシャーをする。「けん」のシャーは病院でしか見られない貴重なものであるのだが、毎度毎度シャーをされる先生のことを考えると少し気の毒になる。しかし、バッグに戻すとまた落ち着いてくつろいでいるから現金なものだ。まあ、ほぼ異常なし。次はしんどそうな「こう」。こちらは大人しくというよりも、なぜかくねくね甘えて、先生にもすりすりしている。涙目と鼻水がひどい。が、ごろごろ言いながらみんなに甘える。猫風邪ですねえ、花粉症の可能性もあるけど、と女先生。点眼点鼻薬と飲み薬をもらう。体重はけん・こうともに6.6キロ。どう見ても「けん」のほうが重そうなのにということで、もう一度ずつ測るがやはり間違いない。

まあ、ともあれ、大したことなくて一安心、とここまではよかったのだが、家に帰って安心してみんなでくつろぎ、じゃあそろそろお薬のもうか、と「こう」に薬を飲ませるとこれがまた極端に嫌がる。僕が抱きかかえてY子が何度か飲ませようとチャレンジするのだが、何度やっても薬を吐き出し、ついには全力で逃げ出してしまった。ちょっと落ち着かせようと好きにさせてやると、逃げながらぶくぶく泡を吹き、いちばん奥の部屋のすみっこまで行ってまた泡を吹く。ああ苦いのか薬が合わないのか、今日はもうやめよう明日病院に電話してみようとY子と話し合う。二人でよしよし撫でてやると、ようやく落ち着いて、疲れたんだろう眠ってしまう。Y子も「こう」が泡を吹く姿を見てショックを受けたようで、早めに休んでしまった。無理もない、「うる」のことを思い出したのだろう、お互い口には出さなかったけれど正直に言えば僕もまた昨年のことがフラッシュバックしてドキッとしたのだから。

「こう」は何度か目を開けるが、やはり涙目と鼻水がひどい。胸の辺りの毛も、さっき泡を吹いたのでカビカビになっている。薬を無理強いしてかわいそうだったな。今日はゆっくり休めよ、こう。薬のことは明日また話し合ってみんなで考えればいいから。