B岳へ

犬の置物で仲良く遊ぶ

暑かった日々も日曜日で終わり。なんだか急に秋らしくなった週明けの月曜日である。しかし、今年は暑かったわりには、夏らしいお天気が少なかったなあ。

盆明け一週目はテープ起こしに始まりテープお越しに終わる。とりあえず半分終わった。なんとなくペースはつかめたので、残りは他のことをやりながらでもできるでしょう。後はどうまとめるかですな。しかし、異常なテンションの会話をずっと聴いていると、こちらまでなんかテンションが高くなってきて、いつもなら休み明けでだるく長く感じる一週間だがあっという間に過ぎ去ってしまった。充実した議論をありがとうございました。

金曜は僕らのちょっとした記念日なので、早めに仕事を切り上げてY子とY神社前で待ち合わせ。お参りをしてから山を越え、某レストランで食事をする。来年もこうして無事お祝いができますように。

なんか突然に登山熱が高まった結果、日曜日、一念発起して早起きして単独でB村からB岳に登る。早朝、喜んで起きてきたけんこう兄弟であるが、トイレと食事とお水の世話だけして、そそくさと準備してすぐに出発したので、ふたりともかなり驚いた様子で呆然と見送っていた。

さて、このルート、たしか12年前に下山路として使ったことがあってだいたいの印象は覚えているつもりだった。だから登りで使うとかなりの急登コースだというのも分かっていたのだが、まあ大丈夫だろうと軽い足慣らしのつもりで登り始めたのである。ところが、これが想像以上にえらいしんどい。よく登山の教科書なんかで50分登って10分休憩とかいうけど、そんなもんぜんぜん無理で15分登るともう息が上がって少し休憩。ゆっくりだが着実に登ってくる中高年のパーティにがんがん抜かされる始末である。

そんなこんなで散々な目にあいながらひたすら急登を1時間ちょっと。ようやく傾斜も緩やかになり、沢の源頭部のようなところに出て、ああもう少しで稜線かなあと思うが、ここからがまた長い。右手に南H良の主稜線が同じ高度で見えてきてからもまだまだ登りはだらだらと続き、スタートから1時間50分、ばてきったところでようやくG山へ。そこから少し下ってW峠、さらに少し登ったところで樹林帯を抜けると突然B岳の姿が目に飛び込んできて、大げさだが少し感動して思わず声をあげてしまった。

さあここからはいよいよ快適な稜線歩き、とイメージではそのはずだったのだが、しかし稜線に出てからも最後の登りがつらい。結局スタートから3時間でなんとかピークに登頂。早出したのが正解だったのか、ピークには僕を含めて三人しかいなかった。曇っていたからか稜線上は風もあって少し肌寒い感じである。

ピークでは軽く食事をしながら20分休憩。すでに膝もかなり笑いつつあったので、あの急な山道を下ると考えると気が重いが、下りなければ帰れないのでどうしようもない。ゆっくりゆっくりと自分に言い聞かせながら慎重に下りるが、途中までは意外に快適で、ああこの分だと大丈夫かなあと思って調子に乗って昔みたいなペースで下り始めたのが悪かったのか、800mくらいまで下りた辺りからか、突然膝が猛烈に笑い出し、足にぜんぜん力が入らずにちょっと危険な感じに。仕方なく休み休みゆっくり下りる。途中でストックを使った初老の単独登山者に軽く追い抜かれ、彼は見る見る高度を下げながらやがて視界から消えていった。生まれて初めてストックを心からうらやましいと思った瞬間であった。

結局スタートから5時間で下山。だいぶ頑張ったんだが、登山地図のコースタイムと正確に同じタイムであった。登山地図のコースタイムってだいたい1.5倍くらいに書いてあると昔は思ってたんだけどねえ。

まあ考えてみれば山に登るのは約8年ぶり、そのかん運動らしいことはまったくせずに、運動不足というか運動が欠如しているような状態だったから仕方がないか。ちょっとショックではあったが、これを機会に少しずつまた登ろうと心に決めた日曜日であった。

お昼過ぎ、無事帰宅するとお昼寝していたけんこう兄弟が飛び起きてきて、興奮気味に山道具をつんつんしていた。まだ昼間であったがシャワーを浴びてビールをがぶ飲みしてそのまま飯も食わずに朝まで眠る。健康的なのか不健康なのかよく分からないな。

まあそういうわけで、今朝はものすごい筋肉痛である。駅までの歩きがつらい、階段はもっとつらい。なんか明日はもっとつらそうだなあ。