その後、けんの目の横の怪我はすぐに良くなったのだが、先週の火曜日くらいからか両耳の引っかき傷が悪化してきた。たまにあることなのですぐ治るだろうと最初は思っていたのだが、だいぶ良くなったかなと思うとまた悪化し、ちょっとただれてきた感じにもなってきたのでたまりかねて土曜日の朝一番でM動物病院へ連れて行く。

お薬をもらって終わりかなと思っていたら、男先生、けんの耳を見るや否や「これはかゆいでしょう、痛いかもしれません」。検査の結果、通常なら問題にならないような雑菌が、何らかの理由で抵抗力が落ちていたことから増殖して炎症を起こしているとのことで、外耳炎とのことであった。

本猫の負担も考え、夕方まで一時的に入院して、軽く鎮静をかけたうえで洗浄・消毒しようということになる。抵抗力が落ちた理由はわからないが、アレルギーの可能性もあるとのこと。ただ、食事を変えたりはしていないので、気候の変化などで一時的に抵抗力が落ちていたのかもしれないということだ。こうがいなくなった寂しさと悲しさからのストレスではないかとも思ったが、それだったらもっと早くに症状が出ているでしょうということで、もとから季節の変わり目にはお腹を壊したりとかしがちであったけんのことなので、ここのところ急に寒くなったりしていたので少し体力が弱っていたのかもしれないと思った。

それではお願いしますとキャリーバックに入ったけんを残してY子と診察室を出ようとすると、ええっ置いて行くの?とでもいうようににゃーと鳴く。もう帰れると思ってたんだろうなあ。

帰りにお蕎麦を食べて帰宅。ほんの数時間のこととはいえ、わが家にけんもこうもいないというのは、もう10年以上前、けんこう兄弟が去勢手術のために入院して以来のことで、がらんとして何とも寂しい。今頃もう消毒してもらってるのかなとか話しながら、落ち着かなく過ごす。夕方、診察開始に合わせて一番で迎えにいくと、キャリーに入ったけんがおとなしく僕らを見上げていた。

帰宅後、ご褒美に禁断のシーバを。しかし、けんは食べたいんだけど、ちょっと食べては何か気になってと落ち着かない様子。薬のせいもあり、まだぼーっとしているのだろうか。耳はものすごくきれいにしてもらっていたが、やはり違和感があるのか、この日はいつもの大好きな「ころりん」(ころりんと転がってくねくねしながら甘えること)もせず、じっとうずくまっていた。翌日からは錠剤2錠に塗り薬という試練の日々である。

翌日曜日は恒例のT島参り。昨年は諸事情で行けずじまいだったので2年ぶりのことである。快晴で素晴らしい一日。家内安全をお願いして帰ると、待ちかねていたけんが飛び出してきた。留守番の後でかわいそうだが二人がかりでお薬を飲ませて耳に塗る。そういえば昨年の今頃はけんはお腹を壊していてやはりお薬を飲ませていたのだが、お薬が大の苦手のけんが嫌がってじたばたしそうになると、こうがやって来て首筋を噛んでおとなしくさせていたものだった。今回はけんは比較的おとなしくしており、わりとうまく行った。日曜夜からはころりんも復活。すぐには良くならないかもしれないが、少しずつ頑張ろう。