月命日と四七日

昨日はこうの月命日のお参り。

 

こうは3年前の7月4日の朝、僕とY子に見守られながら、心筋症で息を引き取った。ずっと元気だったのに突然異変が起きて、こうは発症から12日目に亡くなった。異変を感じたのは、僕が出張に行く前の晩だった。翌朝、不安そうにタンスの裏にじっと隠れていたこうを今でも思い出す。その日、Y子が朝一番で病院に連れて行ったのだが、こうはそのまま入院となった。僕は出張を切り上げて帰ってきたが、こうはいなかった。

 

亡くなる前の夜、こうは僕の部屋と居間との境で横になって、静かに涙を流した。こうがお別れを言っていると、僕は思った。

 

今日はけんの四七日のお参り。過ぎた日に丸をつけた居間のカレンダーは、5月8日で止まったまま。Y子が白いシャクヤクの花を買ってきてお供えする。お参りしている間、楽しかった思い出を思い出そうとするが、心に浮かぶのは病気になってからのことばかり。お経が終わって、けんちゃん、ごめんね、と言うと、なんで謝ってるの?とY子。そういえば、なんで謝ってるんだろうと思うが、振り返ると毎日謝っている。看病がこれで良かったのかなとか、お薬がかわいそうだったねとか、最期僕だけでよかったのかなとか、そういうことかなと、自分でも考えながら説明する。

 

けんちゃん、ありがとう、大好きだったよ、こうちゃんもありがとう、大好きだったよ、ふたりとも今でも大好きだよと、あらためて言う。