けんこう兄弟の思い出(2)

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すぐにわが家に溶け込んだようなけんこう兄弟だったが、ふたりはどういうわけか、Y子の部屋には数日間入らなかった。Y子の部屋は廊下と段差があって、一段下がって入らなければならないのでそのせいかなとも思うが、廊下の段差はふたりともものともせずにすぐにすぐに越えていたので、何か別の理由があったのかもしれない。

 

うちに来て数日後のある日、ふたりは意を決したのかY子の部屋の入り口に行き、まずこうが、続いてけんが入ったという。Y子はその時のことをよく覚えていて今でも思い出すそうだ。それからY子の部屋はふたりの大のお気に入りとなり、重要な寝場所となった。けんも亡くなる数日前、GWの頃までは、大好きなY子の部屋でよく眠っていた。

 

 

3月から続いていたマンションの改修工事がようやくひと段落したようで、取り外していた居間側の網戸も設置して、窓も開けられるようになった。外を眺めて5月の風に当たるのが大好きだったけんには長らくかわいそうなことだったが、GWの10連休中は工事もお休みで窓も開けられたので、まあ良かったのかなと思う。5月の4日か5日には、Y子の部屋の窓から外を眺めたりもしていた。最後までほんとうによく頑張って、偉大な猫だったと思う。