点滴110回目(退院6日目)

一時は回復に向かっているように見えたけんだが、昨日は日中はよく動くものの、よろけてしまったりして衰弱が激しい。それでも、午前中にはY子の部屋までゆっくり歩いて行ったりして、ベッドには乗れなかったが、Y子が乗せてやるとベッドで休んだりしていた。その後、水槽前に戻ってきてよく眠っている。午後はふらふらしながらよく動いていて、表情も良くて気分は悪くないのかなと思う。だが、食べようとはするのだが食べれない状態のようで、悩んだすえに粉末の食欲増進剤を飲ませてみたら、少しだけカリカリと缶詰を食べた。よろけるのでトイレの外枠を外して、段差を少なくしてみる。

 

夜は水槽前に陣取ったまま、たまに寝返りをうつ程度でじっとうずくまっている。表情もだいぶしんどそうだ。たまに動くのはしんどくてゆっくり休めないんだろうなと思う。

 

今朝も水槽前でじっとしたまま。肉球の消毒、点滴、セミントラと順調に終了。終わったあと、けんは座椅子裏でじっとしている。

 

1時間ちょっとほどゆっくりしてから朝一番で病院へ。今日はY子は仕事があるので、けんとふたりで向かう。抱き上げると、けんは悲しいほど軽くなっていた。キャリーバッグに頭から入れると、なぜかそのまま自主的に入っていく。

 

病院では弱りながらも威嚇。体重は2.5キロまで落ちていた。貧血に加えて、食べれていないことによって弱っている状態であるとのこと。食べれないのは、貧血の治療のために点滴を抑えめにしたことによって、腎臓の数値が悪化しているからだ。場合によっては再入院も考えなければならない。ただ、おしっこが出ているということは、まだ頑張って腎臓が機能しているということだそうだ。とりあえず今日は増血剤の注射だけで帰ることになった。

 

帰宅後、けんは疲れたのかキャリーバッグからしばらく出てこなかったが、ゆっくり出てきて居間で休憩している。Y子を見上げてあまえたそうにしたりもした。表情は良い感じだ。しばらくしてから食欲増進剤と水で薄めたポカリスエットを飲ませる。投薬後は居間のすみっこで休憩。その後、居間の真ん中までなんとかやって来る。動きたそうにするがしんどいようなのでごはんを持ってきてやると、カリカリをわりと食べた。けんが生きる意志を見せている以上は、僕らも頑張っていかねばならない。