6日目

朝、雨は上がっているが、どんより曇り空。こうは猫部屋のすみっこ、僕の部屋の入口あたりで横になっている。少しだけ大をした形跡あり。

動きたそうなそぶりを何度か見せたかと思うと、ネコマンション手前まで移動。かなりよろけるが、横になると楽そうにしている。撫でるとごろごろ。少しだけ尻尾でも反応する。

9時過ぎ、病院から電話。検査の結果、心筋症で確定とのこと。夜、薬をもらいに行くことにする。

11時頃、Y子からメール。ミルクを飲ませてみたがあまり飲めなかった、いまは猫部屋で休んでいるとのこと。

14時頃、Y子からメール。ミルクを飲ませた、ゴミ回収車が来て落ち着かなかったようだが、ネコマンションで休んでいるとのこと。

M動物病院でお薬だけもらって19時頃帰宅。病院は駐車場も満員、とても忙しそうで男先生とは話せなかった。悔いのないようにと女先生に言われる。帰るとこうは猫部屋の真ん中で休んでいる。撫でると少しゴロゴロ言う。おしっこをした形跡あり。日曜日からおしっこには血が混じっている。

病院では呆然としていたのか薬の飲み方(飲ませ方)をきちんと聞いておらず、帰ってから電話してもう一度聞く。しっかりせねば。

しばらくして僕の部屋の入り口に移動。そしてまた猫部屋ネコマンションの手前、猫部屋の真ん中、さらにまた僕の部屋へとめまぐるしく移動。

退院してからのこうは、猫部屋のネコマンション1階とその手前、猫部屋の真ん中、僕の部屋の入り口、そしてごく稀に居間の机の下およびその付近を居場所としている。不思議なことに、あれほど気に入っていたY子の部屋には全然立ち入らない(逆に、以前は僕の部屋にはほとんど立ち入らなかった)。しかし今のこうにはそれらの場所が心地いいのだろう。少しでも歩きやすいように、それらの場所を広くしてやる。

また窓辺の手前に移動。気分がいいのか、呼び掛けるとしっぽで反応する。そしてネコマンション一階に移動。元気だったときのように窓の外の様子を見ている。涼しい夜でよかった。今のうちにゆっくり外の風に当たって、虫やカエルたちの声を存分に聞いておけよ、こう。

そしてまた僕の部屋に移動。疲れたのか目を閉じて休む。と思ったらまた猫部屋からマンションへ。なんか落ち着かないのかな? しかし今度こそ外の風に当たりながら気持ちよさそうに目を閉じている。ゆっくり休めよ。

風に当たりながら気持ちがいいのか、尻尾でゆったりリズムを取っている。さらに猫部屋中央まで移動。耳の下を撫でてやると今のこうにできる精一杯の感じで体を押し付けてきて、目を閉じて横になる。

また僕の部屋に移動。しんどいんかなあ。また猫部屋へ。今度こそゆっくり休んでほしい。

ようやくゆっくり休んだようである。こうやって遠目で見ていると、病気だと言っても誰も信じないだろうなあ。

23時前、Y子帰宅。二人で薬とお水を飲ませる。けんも心配そうにみにくる。こう、がんばって飲んだ。えらいぞ、こう、がんばれ!

ミルクを飲ませる。嫌がって吐き出したが、少しは口に入った。長い一日が終わる。