比良・白滝山へ

(写真=白滝山の山頂付近)

とはいえ、Y子も一日休んでだいぶ回復した様子。家にいても仕方ないし山行ってきたらというお言葉に甘えて、日曜日は比良・白滝山へ。ほんとうは武奈か鈴鹿方面に行きたかったのが、出るのが遅くなったこともあったし、先日、かとう先輩と笠ヶ岳に遠征したさいの、「比良でどっかおすすめの穴場ないすか?」「そうやなあ、白滝山とか俺は好きやで」というような会話を思い出したからでもある。

9時過ぎ。坊村の駐車場はすでにいっぱい。ここから明王谷に沿ってひたすら林道を歩き、牛コバから白滝谷沿いの登山道に入る。道はところどころ荒れていてるが、人も少なく静かで楽しい。夫婦滝の小屋で白滝谷の登山道と別れ、30分ほど登って白滝山山頂(1022m)へ。山頂にいた先客の男性と少し話をする。「これから打見山に出て、比良岳あたりまで行ってみますわ。白滝谷までいったん下ります。ここから打見山に向かう道が地図に落ちてるけど、これすぐ道わからんようになりますよ」。

ちょうど時間が中途半端で、これから下山するのもなんだしどうしようかと思っていたのであるが、ほなそのわからんようになるという道を行ってみるか、ということで、誰もいない登山道を長池方面に向かう。たしかに、長池までは道標もあって道もしっかりしていたけど、なるほど、ここから先の道がどこから出ているのかわからん。長池の周りを一周して、地図と磁石を確認。このへんやろ、というところから尾根を下りる。地図によると、道は送電線につかずはなれずで進んでいるので、要は送電線を見失わんかったらええねんやろ。というわけで、磁石片手に方角だけ見失わないようにしながら、ちょっと冒険気分である。

まあ、樹林帯とはいえ、それほど鬱蒼とした感じではないので、歩きにくいことはない。いったん谷に下りてまた登り、また谷があり、方角を確認して谷沿いに進む。しかし、けっこう地形が茫洋としてわかりにくいぞ。それに、送電線といってもけっこう細くて頼りないもので、樹林帯ということもあり、ちょっと離れただけで視認がきわめて困難である。なんか山深い感じだし、クマとか出てきたら嫌だなあ…。というわけで、ストックで岩を叩いて音を出しながら、ああでもちょっと右に離れすぎかなという気がしたので無理やり左側の尾根まで這い上がって、しばらく進むと突然鉄塔があり、そこからはあっけないほどしっかりした踏み痕が続いていた。ああよかった。

あとは3つほど尾根を乗り越えて3回ほど沢を渡り、白滝谷の上部シル谷の登山道に復帰。ここは打見山のゴンドラの駅から近いこともあって、観光の人たちがたくさん散歩していた。

打見山はすぐそこだけど、山深さの余韻を楽しみたくて(いつもはゴンドラとか売店とか気にしないんだけど)、今日はそのまま白滝谷へUターン。朝は満員だった坊村の駐車場も戻ってきた時にはもうまばら。秋の山の夕暮れは早いなあ。

夜、別件もあって、かとう先輩に電話。「かとうさんおすすめの白滝山行って着ましたよ」「いや、おすすめは白滝谷やで。白滝山はたいしたことないやろ」。うーん、たしかに山頂は展望もなにもなかったけど、まあこれはこれで味わい深い山でしたよ。


9月26日(日) 晴れのち曇り
坊村9:15‐伊藤新道出合9:50‐牛コバ10:00‐汁谷分岐11:20‐白滝山11:50(大休止)12:20‐汁谷登山道出合13:50‐伊藤新道出合14:20‐牛コバ15:15‐坊村15:55

夕方、帰宅するとY子もだいぶ元気になった様子。けんこう兄弟も元気そうに甘えてくる。けんこうY子、ありがとう。