トレーニング

タワーで休憩する「けん」

週末に備え、朝一時間早く起きて、トレーニングすることにした。LST法とかいう、膝をついた状態でゆっくり行なう腕立て伏せである。最初教えてもらった時にはこれなら自分でもできるかと簡単そうに思えたのだが、これが実際やってみると大変きつい。そしてそれが終わるとストレッチ。これらは、実は先週くらいから寝る前に行なっていたのだが、飲んでしまうとできないこともあるので、どうせやるなら朝やったほうがいいということで、今日から早起き開始である。

ところで、朝はけんこう兄弟の最も活発な時間帯である。これまでの夜のトレーニングでは、ふたりとも猫タワーからじっと見つめるという程度だったのだが、今朝おもむろにはじめてみると、すぐに「こう」が近づいてきて、腕立て伏せする僕をじっと見つめている。腕を曲げて顔が下がると、ちょうど「こう」の顔の前に来るので変な感じだ。しかも、なぜかごろごろ言いながらじっと僕を見つめているではないか。

腕立て3セット終了。なんでごろごろ言ってんねんやろ? こうちゃんは体操が好きなのよ、そのうち頭をすりつけてくるよ、とY子。ほんまかなあと思いながらストレッチを始めると、ほんとうに僕の足に頭をすりつけて甘えてきた。「こう」を蹴っ飛ばしてしまいそうで気が気ではないが、なんとかこれも規定のセットを終了。

夜。今度は、カラビナににザイルをかける練習。猫ケージの上部にヌンチャクを引っ掛けてあれやこれややっていると、突然「こう」がザイルに飛びかかって引っ掻いたり噛みついたり。

猫の爪も歯も相当に鋭利である。大型種であるけんこう兄弟の爪や歯はとくにそうだ。目の前でザイルが引っかかれたり噛まれたりするのを見るのは、あまり幸せなことではない。興奮する「こう」をなんとかなだめすかせて言い聞かせて、ようやく練習終了。振り返ると、こうがじっと寂しそうに見つめている。ごめん、こう。でも、ザイルが痛むと危ないんだよ。雰囲気を察したのか、妙におとなしくしているだけにちょっと不憫ではある。ともあれ、ザイルを片付けようとまとめていると(これも慣れないので本を見ながら、時間がかかる)、今度は「けん」がどこからともなく飛び掛ってきた。うーむ。猫と暮らすクライマーの人たちはどのようにこの種の問題に対処しているのだろう…。まあ、自分の部屋で締め切ってやればいいのかな。