71年の録音(RCA)。BMGビクター日本盤CD。いやあ素晴らしい。タイトル曲はじめ、ディランの「ジャスト・ライク・ア・ウーマン」、ファイブ・ステアステップスの「ウー・ウー・チャイルド」などカバー中心のアルバムだが、ヴォーカル的にはこの辺が頂点なのではないでしょうか、歌心深すぎ。ずいぶん余裕もって歌ってるようにも思えるが、包容力抜群で無条件で心に入ってきます。あとアレンジもいいなあ。ニーナらしいゴスペリーな「新しい夜明け」もいいし、黒さたっぷりの
バラード「ハウ・ロング・マスト・アイ・ワンダー」も泣けるし、J.J.ウォーカーの名曲「ミスター・
ボージャングル」も沁みる。しかし、それよりもなによりもラストの「
マイ・ウェイ」(!)が異様にパーカッシブで強力。初めて聞いたときには悶絶したが、今聞くとますますすごいわ。とりわけ、このストリングス・アレンジとドラムはすごいぞ。オフィシャル・サイト見てもクレジットはなかったけど、このドラムは誰が叩いてるのだろう。
ところで、こういう「洋楽」の「解説」ってなんでこうなんやろう。「ヴィンセント作のウー・ウー・チャイルド」とか言われてもなあ。