点滴51日目

散髪して帰るとY子のベッドで熟睡したいたけんは、いつものように僕の頭をふんふん確認してしばらくしてから起きてきた。ただとても眠いようで缶詰を少しだけ食べてミニ練り歩きのあとカリカリをまた少しだけ食べて休みに行く。その後Y子が帰宅してもずっと休んでいる。まったくというわけではないし食べには行くのだが、寝ている時間が多いこともあって、あまり食べていないようだ。

 

朝、起きてきたけんは、点滴の準備をする僕らをまん丸な目で確認して、どこかへ行ってしまう。隠れたのかと思ったらY子のベッドにいる。多めの点滴といつもの薬に加えて、かわいそうだが食欲増進剤を与える。やはり苦いのかちょっと泡を吹いてしまった。終了後、隠れるでもなく、居間でじっとしている。貧血が進行してだるいのかもしれない。その後、食べたそうにはするが食べない。玄関まで行って待機しているので見にいくと、朝には珍しく少しだけ練り歩きし、Y子のベッドに帰っていく。シャワーのあと、また出てきて、今度はおやつをたくさん食べた。

 

出かけようとすると、玄関のマットの上で待機していたけんがドアの前に回り込んでブロックする。よしよししてやると尻尾を上げてふくらみながらまたブロック。ドアを開けると飛び出してしまいそうな勢いで、仮眠していたY子に起きてきてもらって抱き抱えていてもらう。寂しいのかなあ。今日はできるだけ早く帰ろう。