子猫を保護した話

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9月の終わりのある日、朝、職場で仕事をしていると、裏のほうから朝からずっとにゃーにゃー子猫の声がするので、どっか高いとこに登って降りれんようになったんかなと気になってちょこちょこ外に出て探していたのであるが、朝10時半くらいに職場とお隣さんの塀と塀の間の隙間に茶トラの子猫がじっとうずくまって鳴いているのを発見。はさまって出られへんのかと思ったが、そうではなく怯えて隠れているようで、猫好きの同僚Yさんに相談したところ、Yさんが保護猫活動をされているG寺のTさんに電話してくれた。

それで、Tさんが30分後くらいに来てくれるとのことで、その間ごはんをあげたりして待っていたのだが、ちょっと目を離して席に戻ったすきに子猫逃走。いくら探しても見当たらなくなってしまったのである。

はるばる自転車でやって来てくれたTさんに事情を説明したところ、ここどこ?とかでパニックになってたところ、ごはん食べて安心して自力で脱出したのではないかとのこと。動けるなら大丈夫だろうがもしもまた来たときのためにと、保護用の仕掛けの付いたケージを置いていってくれた。

それで、大丈夫かなと心配しながらもとりあえず昼飯に出て戻ってきたところ、またにゃーにゃーとどこからともなく子猫の声が聞こえるではないか。やっぱり隣の敷地のほうかなとかあちこち探したすえ、ついに地下へ通じるふだん使っていない階段のいちばん下の、真っ暗なすみっこのせまいスペースの中に子猫を発見。しかし、置いていってもらったケージをセットして1時間おきくらいに様子を見に行ってもどうもうまくいかず、夕方、半ば無理やりにダンボールに子猫を追い込んで、そのダンボールの片方の口をケージに連結し、なんとか保護。ケージのほうに移るのを待っていたが、怯えているのかなかなか出てこずらちがあかないので、そのまま二人がかりでダンボール付きのケージを運び出し、Tさんのところまで車で連れて行く。だいぶ怖かったみたいだけど、Tさんとこでタオルにくるんでもらうと安心したようで、ごはんもたくさん食べていた。

あとで聞くとどうも3日くらい前から付近を鳴きながらさまよい歩いていたようで、何らかの事情でお母さんとはぐれてしまったようである。この3日間さぞや不安な日々を過ごしたんだろうがが、あとはTさんが里親さんを探してくれるとのこと。

なんか気になってあまり仕事にならんかったけど、別の大仕事をやり遂げたような感じであった。その後、Y子と二人でTさんのとこに一度だけ子猫を見にいったが、他の猫たちとすっかり打ち解けて、怯えたいたあの時とは別人のように元気にしていた。そして子猫は10月のはじめに、新しい家族の元へと旅立っていったとのことである。もう会えないと思うと少し寂しいけど、頑張って、元気で幸せな猫生を送るんやで。