六七日

日曜日は前日から帰省していたY子を迎えに名古屋まで。ご飯をいただいて帰ってから六七日のおまいりをする。楽しいことがいっぱいあったはずなのに、不憫な思い出ばかりがよみがえってきて後悔ばかりである。写真は10年前、わが家にやってきたばかりの頃のけんこう兄弟。左がこうです。

この10年いろいろなことがあったし、その間にはこうも悲しいことや寂しいことがあっただろうなと思う。もっともっと楽しく一緒に過ごせばよかったと思うが、過ぎ去った日々は戻らない。

Y子は、ふたりが家にきたばかりの子猫時代、コンロに飛び乗ろうとしたこうを叱ったときのことが忘れられないと言う。危ないから絶対止めないといけないとY子が少しきつめに注意したところ、驚いたこうは「ほんとうにY子さんですか?」というようにふんふんして確認したそうだ。

こうもけんも、聞き分けの良いかしこい性格で「危ないよ」と言うともうそれでしなくなった。僕は、猿の一団が家の前にあらわれて、それを見たこうがぶるぶる震えていたことをふと思い出した。

そんなことをしゃべりながら、月曜日は神戸に日帰り。S田までお肉を食べに行って博物館を見学して、暑く慌ただしいお盆休みは終わった。

送り火の今日はけんとY子と三人でゆっくり過ごす。こうの遺志を継いで続けていた片付けもほぼ完了。こうが見たら驚いてふんふん警戒しながら探検するんじゃないかというほど、僕の部屋は見違えるようにきれいになった。なぜかけんは今のところ立ち入っていないが。あそこは危険だからよほどじゃないと(けんはお客さんが来たりすると僕の部屋の押し入れに脱兎のように逃げ込んでしまう)立ち入るなと、こうに伝えられたのかもしれない。