11日目

異常なまでに蒸し暑いどんよりした朝。こうは猫部屋で横になっている。しんどいのか昨夜はあー、うーと断続的に鳴いていたが、明け方には落ち着いたようだ。少しだけ移動したが、だいぶしんどのか、あーと小さく鳴く。

せめて快適な気候だったらいいのだが、健康な人間でも体調を崩してしまいそうな気候でなかなかつらい。

それでも、甘えたいのだろう、居間まで何とかやってきて倒れるので撫でてやる。少しだけじっとしていてまた戻っていく。だいぶ痩せてきたが、毛並みも瞳もきれいなままである。

薬と水とミルク。嫌がってミルクはあまり飲めなかったが、まあ少しずつだ。

子猫の頃にはふたりとも僕のベッドの下にもぐりこんで遊んでいた。それがおとなになって体が大きくなって入れなくなって、もう何年も入っていなかったのが、痩せて入れるようになったのか、ほんとうに久しぶりに僕のベッドの下にもぐってしばらく休んでいた。それにしても発症以後、猫部屋と僕の部屋で過ごすことが増えたのは畳が気持ちいいのだろうか。そうY子と話していたら、ふたたび出てきてかつてのお気に入りの場所のひとつ、居間と台所の境界部分で横になる。

だいぶ足が弱っているようで、昼過ぎ、あーあー鳴くので駆け寄ると、トイレ(大)に行こうとして失敗してしまった。綺麗好きなこうなのに不憫でならない。できるだけ綺麗にしてやったら落ち着いた様子。がんばれ!

それにしてもやはり鳴くときは何か用事があるのだ、それに気づいてやらないと。

Y子仕事に出かける。夜まで三人でがんばろう。

しかしミルクが合わないのか、お腹を壊してしまった。むむう。

ありがたいお見舞いのメールをいただき、元気が出ました。ありがとうございます。まだまだ大丈夫、頑張ります!

その後、あれだけ鳴いていたのが不思議なくらいに静かに休んでいる。もしかしたらお腹の調子がよくなくて鳴いてたのかもしれないな。こうやって目をつぶって休んでいる姿は元気な頃と何ら変わらないようでかわいい。

この日記もしばらく中断していたけどきちんと続けていればよかったなあ。写真ももっとたくさん撮っておけばよかった。

こうは、僕の部屋の入り口と猫部屋との接続部の間の短い距離を行ったり来たりしながら休んでいる。昨日しきりとしていたくしゃみは今日はぜんぜんしない。体温もいっときよりはましなよう。横になって休んでいるぶんには楽そうに見える。

熟睡していたけんが起きてきてものすごく甘える。

8時半、Y子帰宅。また休んでいたけんが飛び出してくる。こうもやっぱり嬉しそう。みんなで一緒にいることが一番なんだろうな。

お薬とお水と、そしてミルクは合わないようなので別の流動食をY子と二人がかりであげる。今まででいちばんうまくいった。がんばれ、こう!