ギプス

かごに入ったけん

連休最終日の昨夕のこと。かねてより懸案であったけんこう兄弟の油とり&シャンプーをついに実行に移す。知っている人は知っている、猫のお風呂は戦いだ。決断と行動と、そしてなによりもスピードが問われる。ふだんはY子が手際よく洗って、僕は拭いたり乾かしたりする係で待機しているのだが、油とりはさすがに一人では無理だからという、けんこう兄弟の「実家」Yさんのご忠告にしたがって、Y子と二人がかりでまずはこうから。思ってたよりも順調に終わって、こう、お疲れさん、もう出ていいよ、すぐ拭いてやるよと、こうを抱っこしたY子より先に勢いよく風呂場から飛び出したところ、つるっとすべってバランスを崩し、なんとか体勢を立て直そうともがく必死の努力もむなしく大転倒。風呂場との境目のところでおでこを強打したので驚いたが、幸いどうということもなさそうなので、引き続きけんを洗う。二度目なので、けんはよりうまくいった。

さて、けんこう兄弟も見違えるようにふわふわになって、一仕事終えた満足感でビールを飲んでくつろいでいると、どうも左手首に痛みを感じるではないか。ああちょっとぐねてもたかなあ、まあすぐ治るやろと思っていると、夜が更けるにつれ、ますます痛みを感じる。今日はもうあかんわ、明日朝起きたら治ってるやろとその夜は早くに眠るが、結局、痛みで断続的にしか眠れず。それでも朝目が覚めると少しはましになったような気もしたが、実際起きてみると激痛が走るうえに手がぱんぱんに腫れている。ああこれはあかんわ捻挫やわ、朝いちで医者行ってくるわと出かけたところ、ああ折れてますねギプスですねとレントゲンを見たお医者さん。この忙しい時にやってもたと力が抜ける。

というわけで、生まれてはじめてのギプス生活が始まった。片手だけの生活がこれほど大変なのか。キーボードを打つのも封書を出すのもひと苦労。夜は夜で、(Y子は仕事に出かけていたので)けんこう兄弟のトイレを片付けるのに相当な苦労を要す。こうはこうでギプスに飛び掛ってこようとするし(けんはなぜか無関心)。

それにしても僕がこけたとき、いつもならこんなときにはすごい勢いで逃げていくけんこう兄弟であるのだが、どういうわけか今回に限って、転がっていく僕をまん丸な目で呆然と見つめていたのであった(こうはY子に抱っこされていたからだけど)。

連休初日の土曜日は、急逝した叔母の葬儀でふたたび大阪へ。憔悴しきった叔父には何と声をかけたらいいのか分からない。叔父さん、とりあえずはゆっくりして、今度飯でも食いにいきましょうよ、久しぶりに。

それにしても今年はいろいろあるなあ。