お参り

朝からうるの眠るH山へお参りにでかける。今年の秋の法要は、いろいろ悩み抜いた末に、僕は出張を優先して参加することができなかった。法要にはY子が一人で参加した。クルマがないと不便な場所なので、Y子は電車でいったん市街まで出て、そこからバスに乗って出かけたらしい。その日、京都は冷たい雨が降っていたという。

今朝は素晴らしい快晴である。こんな日は京都中どこへ行っても満員だろう。僕とY子は誰もいないH山の中で静かにお線香をあげてお参りをする。Y子がお経を唱えているあいだ、僕はうるに話しかける。遅くなってごめんな、うる、来てくれてありがとうな。振り返ると少し下の広場に日が差している。見上げればところどころ紅葉した山が青空に映え、美しい。うるが元気だった頃のことを思い出す。いいお参りだった。