留守番(二)

パソコン台のけん

留守番二日目。今朝もがんばって早起きするが、けんこう兄弟はあいさつ程度に起きてきただけで、ごはんを食べるとふたたび休んでしまう。少し拍子抜けである。その後も起きてくる気配がないので、ちょっとだけ仮眠し、お昼前に起きる。けんこう兄弟はまだ眠っていた。

お昼過ぎ、けんが本格的に起きてきて、ひもだのチラシだので遊んでいる。少し遅れてこうもやって来て、ひとしきり甘える。どうもふたりとも今日は朝寝坊であったらしい。いつも休みの日にはゆっくり眠っている僕なので、それにあわせたのかもしれない。

午後、留守番の醍醐味、掃除である。パソコン台の上で休憩していたけんには掃除するよと言ったつもりだったのだが、僕が掃除機を取り出してスイッチを入れたのを見ると、大慌てで向こうに走って行ってしまった。けんは掃除機が大嫌いなのである。小さい頃は平気だったのだが、掃除機を買い換えてから苦手になったようで、いつも終わるまでどこかに隠れてしまう。大汗かいて掃除を終え、さて、けんはどこへ行ったと探しに行くと、物置の掃除機を入れるべきスペースにひっそりおさまっていておかしかった。

しかし毎日のことであるが、あまりにも暑い。水がぬるそうでかわいそうなので、思いついて氷を入れてみたら、こうが驚いてつんつんして遊ぶ。溶けてなくなってからも、まだ氷を探しているようで少しかわいそうであったが。

夜、いつもは寝ている時間なのだが、今日は夜型なのか、けんもこうも活発である。レコードを小さな音で鳴らして本を読んでいると、左手にけん、右手にこうがやって来て、ふたりとも座ってくつろいでいる。蒸し暑い夏の夜の、なかなか素敵なひと時であった。