風邪(三)

箱入りこう

ようやく風邪も治りかけた木曜日、もう大丈夫だろうと何となく誘われるままにS氏、M氏と軽く一杯。これで全快と思いきや、翌朝、劇的に悪化し猛烈に咳が出る。ついに観念して職場の近所の医者へ。薬をたくさんもらって飲むと、えらいもんでだいぶましになった。お医者の先生いわく、安静度が少ないと長引くんですよ。とはいえ、土日はD大で某集まり、土曜の夜はかなりディープな展開になることが予想される。とにかく薬を飲んでD大へ。トマス・アクィナスからベンタムまでを経て飲み会へ。容態はかなりましになったが、声が出ないのが難儀である。飲み会は途中で抜け出し、T氏、O氏、Y氏らI研グループと祇園へ直行。さらに先斗町、はては四条から南へと気がついたら朝の4時であった。おかげで酒の抜けないまま二日目の会場へ。しかしあまりにもハードな夜に、風邪もふっとんだ模様ではある。みなさま、ありがとうございました。

しかし、けんこう兄弟は咳が大の苦手だ。けんはだいぶ慣れたようで、逃げ出したりこそしなくなったものの、僕が近くで咳をすると耳が下がってしまう。一方、こうは相当苦手のようで、僕が咳き込むやいなや逃げ出してしまう。それにタイミング悪いのことに、こうがなついてきたときにかぎってどういうわけか咳が出てしまうのだ。もうだいぶ治ってきたとはいうものの、それでもたまに咳が出て、咳き込んでからこうのほうを振り返ると、大きな丸い目で驚いたように僕を見上げている。