病気になってからのこうは、不思議なことにあれほどお気に入りだったY子の部屋に一歩も立ち入らなくなった。一度だけ退院してきた夜に、そこがいちばんくつろぐはずだからと連れて行ってやってみたが、不自由な足で決こうは決然と立ち去ったのである。Y子の…
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